子宮頸がん・乳がん検診

検査は予約制となっております。検査の詳細やご不明な点につきましては下記にお問い合わせください。

子宮頸がん検診

子宮頸がん検診のご案内

子宮頸がんは自覚症状があまりありませんが、定期的に検診を受けることでがんになる前の段階で見つけることができ、早期治療につながります。

当センターでは水曜日(不定期)と毎週金曜日、婦人科医師が子宮頸がん検診(医師採取法)を担当しております。

子宮頸がんについて

子宮は子宮体部、子宮頸部に分類され、子宮の入り口部分のこと子宮頸部をいいます。子宮頸部にできるがんを子宮頸がんといい、子宮体がんと区別されています。

日本全国で子宮頸がんの罹患数は、約11,000人(2019年)、女性の部位別の罹患数では第5位となっています。死亡者数は約2,900人(2020年)で、罹患者数、死亡者数とも増加傾向にあります(国立がん研究センター がん統計)。

発生にはヒトパピローマウイルス感染との関連がいわれており、ワクチンで感染を予防できる病気です(ワクチンは小学校6年~高校1年相当が公費負担の対象)。感染しても大半が自然に消滅しますが、感染が持続した場合、時間をかけて前がん病変(異形成)を経て子宮頸がんになります。最近は20~40歳代の女性で増加傾向にあり、若い方の中では罹患者数第1位です。30歳代が罹患のピークですが、長期間かけて発症する病気ですので、40歳代以上の方も感染が持続していると発病のリスクがあり、年齢が上がっても罹患率はあまり下がりません。

子宮頸がん検診の内容について

子宮の入り口(子宮頸部)をブラシでこすって採った細胞を調べる細胞診という検査をします。細胞診ではがん細胞だけでなくがんになる前の細胞を見つけることができます。

※HPV検査・・HPV検査とは、子宮頸がんを引き起こすウイルスであるヒトパピローマウイルス(HPV)の有無を検査する方法です。細胞診と同時に検査を行うことも可能です。

早期発見・早期治療を

子宮頸がんは早期のうちに発見・治療すれば治癒率が高く、子宮を温存できる可能性も十分あります。進行したがんになると、子宮の全摘が必要となる場合や、治療による後遺症、再発や転移が起こる場合があり治療の負担が大きくなります。

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンによる予防と子宮頸がん検診による早期発見・早期治療がカギとなります。日本では子宮頸がん検診の受診率も上がってきていますが、43.6%(2022年)と他の先進国の70~80%に比べて低い状態です。中でも20代では26.5%しかありません。ワクチン接種を受けたとしてもすべての感染が予防できるわけではありませんので、20歳を過ぎたら2年に1度の定期的な子宮頸がん検診を受けることをお勧めいたします。

乳がん検診

乳がん検診のご案内

当センターでは水曜日(不定期)と毎週金曜日、乳がん検診(乳房超音波・マンモグラフィ)を行っております。

  • 検査できる日が限定されていますので、ご予約ください。

乳がんについて

乳房は脂肪と乳腺でできています。乳房の9割は脂肪で、残りの1割は乳腺で構成されており、脂肪組織の中に乳腺が広がっています。乳がんは、乳腺にできるがんです。

日本での女性の乳がんの罹患数は、97,142人で第一位で、女性のがん罹患数全体の22.5%になります。30代前半から罹患数は急増し、45歳~49歳、70歳~74歳で罹患数が多くなっています。乳がんによる死亡数は、大腸がん、肺がんに次いで第三位となっています。

乳がんの主な症状は、乳房のしこりです。自分で乳房を触ることで気付く場合もあります。ほかには、乳房にくぼみができる、乳頭や乳輪がただれる、左右の乳房の形が非対称になる、乳頭から分泌物が出る、などがあります。

乳がんの原因

乳がんの発生には、女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていることが知られています。エストロゲンを含む経口避妊薬の使用、閉経後の長期のホルモン補充療法は、乳がんを発生するリスクを高めることが分かっています。また、体内のエストロゲンに関連する要因として、初経年齢が低い、閉経年齢が高い、出産経験がない、初産年齢が高い、授乳経験がないなどが、乳がんを発生するリスクを高めると考えられています。

そのほか、飲酒、閉経後の肥満、運動不足といった生活習慣や、糖尿病の既往なども乳がんを発生するリスクを高めると考えられています。また、第一親等(自分の親または子)で乳がんになった血縁者がいる場合、乳がんのリスクが高いことが分かっています。乳がんを早期発見、早期治療するためにも、乳がん検診を欠かさず受けましょう。

乳がん検診の内容について

乳がん検診は、40歳以上の女性で、症状のない方に対して推奨されています。受診間隔は、2年に1度の頻度で定期的に受診することが推奨されています。当センターでは、マンモグラフィと乳房超音波検査を実施しております。

マンモグラフィは、乳腺専用のレントゲン撮影のことをいいます。マンモグラフィは触診では診断できない小さなしこりや、乳がんの初期にみられる石灰化といった微細な乳がんの発見に有効な検査法です。

乳房超音波検査は、超音波検査ですので、妊娠している方でも検査が可能です。マンモグラフィに比べると、小さいしこりや石灰化の診断が困難ですが、しこりの内部構造の鑑別がしやすいことと、乳腺の密な若い人の診断にも有効です。マンモグラフィと併用して受診されることをおすすめしています。

乳がんの予防

乳がんを予防するために、日本人を対象とした研究では、がん全般の予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形の維持、感染予防が有効であることが分かっています。

中でも乳がんを予防するためには、飲酒を控え、閉経後の肥満を避けるために体重を管理し、適度な運動を行うことがよいと考えられています。生活習慣の見直しを行い乳がんの予防に努め、また、乳がん検診を受けることで早期発見、早期治療に努めていきましょう。